ハチミツレモン味のシャープペンシル

「泣いても喚いても殴っても蹴っても凝視しても無視しても絶対になくならないこの世界とかいうどうにもいけすかない存在の、ちょっと独りじゃ耐え切れないくらいな揺るがなさ、脆さ、重さ、軽さ、大仰さ、下らなさ、汲み尽くせなさ、空っぽさ、なんかをちゃんと分かってる人がどこかに一人はいて、自分はその人と同じ時空を生きているのだと思うだけで、僕はなんとなく、直に顔を合わせて話しをすることはなくても、本心はひょっとしたら分かり合えないかもとかでも、勇気が出たり、肩の荷が下りたり、息をついたり、できる。そういう人が小説家になったらいいと思うな。そうしたら生きるのとかもそんなに嫌じゃないしね。」
(『空中庭園』(角田光代)と『謎の男トマ』(モーリス・ブランショ)を読んだ影響で幹事長が恥じらいもなく人生に前向きになっています。ほっとけばすぐにおさまるので、しばらくそっとしておいてあげて下さい。)