日記

write for read

・『トリップ』(角田光代) 小説の書き手が世間の人らに伝わりやすいように、わざわざ日常の言葉遣いを小説に取り入れているのは、実は読み手のためにではない。 自分の心の真ん中にぽっかりと空いた冷たくて深くて暗い穴(=狂気?)に呑み込まれないよう…

ハチミツレモン味のシャープペンシル

「泣いても喚いても殴っても蹴っても凝視しても無視しても絶対になくならないこの世界とかいうどうにもいけすかない存在の、ちょっと独りじゃ耐え切れないくらいな揺るがなさ、脆さ、重さ、軽さ、大仰さ、下らなさ、汲み尽くせなさ、空っぽさ、なんかをちゃ…

向田邦子の手紙の誤配可能性一般について

・『存在論的、郵便的』のオチが意外に予想通りで驚いた。 とはいえそこへ到るまでの過程が抜群に面白い。 『キャラクターズ』なんかより『ファントム、クォンタム』なんかよりずっと小説的感動を呼び起こしてくれる一冊。 主役がデリダ。助演があずまん。 …

脳内がしこたまメルヘン

脳内が女子高生的メルヘンでいっぱいな男の子がおりました。 芥川龍之介とか夏目漱石がしてたみたいな古臭い小説作法を ちゃんと守るのが「良い小説」の書き方だとか思ってたやつで。 彼も世間に遍き発芽したての文学青年と同じく、 人生のなかでも比較的早…

「不条理」についてのメモ

ある日、いきなり、自分が信じる常識の範囲から大きく逸れた出来事に出会(でくわ)したとする。その出来事がなんとなく理屈に条(そぐ)わなくて、近付くのも気持ち悪いし、はっきり言って理解したくもないから、「不条理」という言葉へ収斂させて封印する…

早起きの害について

今日はこれから1限ですが昨日はお花見でした。 昼前頃に部室に着いてから、 部室でエスプガルーダなるゲームでシューティングに本格入門し、 (ステージ1はクリアしましたv)新入生がちらほら集まってきたところで、移動。 (場所取り・食糧確保係の人あり…

定額給付金はもちろん食費ですよそりゃ

納豆ごはんを食べるBGMに椎名林檎は合わないみたいですね。 さて。今日までひと月弱かけて、 「早稲田文芸会とは?」の周辺をぐるぐるして来ました。 あとは合宿と早稲田祭と冊子のことを書けば、 ひと通り「わせぶん」の行事は書き尽くしたことになりま…

渋谷出身読モ100人に聞きました!

僕が文芸サークルの幹事長になったと言うと、 まるで共産主義が音を立てて崩れ落ちて行く瞬間を リアルタイムにテレビで見ていた時のように 驚いた顔をした友人がいました。 ところで、二十一世紀の日本にあっては現代文学も、 現代詩や現代思想や現代音楽や…

どの角度から見ても中肉中背なんですね。

古本屋で現代詩手帖2月号(1991年版 \100)を見つけました。 ちょうど同人詩誌特集をしていて、 当時発行されていた同人詩誌のインタビューとか、 鈴木志郎康さんが語る『創造力の生成の場としての同人誌』 とかが載っています。 いまやすっかり詩壇の長老に…

こんなに書いたのに綿矢りさが越えられない

・↑と本気で思うことがあります。 そのほとんどが小説を書いている時なのですごく困ります。 そして『インストール』が大好きだ。 ・自分で書いた小説ってやっぱり世界でいちばんつまらない。 好きだけど。 だって謎がほとんどないんだもの。 ・最高級のキャ…

とりあえず悩んどきゃ文学かよ

そう言えばいつだったか、 二十一世紀初頭だったと思うけど、 新聞紙上の文芸時評欄で、 「あまり名は知られていないけど それなりに長く生きてきたし、 人並み以上に本は読んできたよ」 という人が、こんなことを書いていたよ。 ざっくり言うと、 最近の小…

非凡な人≠非凡な小説が書ける

ある人の曰く。 「自分がこれから人前でしようとするボケが、 面白いか面白くないか判断できないと、 お笑い芸人としては致命的なのに、 小説家がこれから人に読ませようとする小説が、 面白いか面白くないか判断できなくても、 「ゲージュツですから」 「ブ…

ためらいながらにフリータイム

という題名で今日は、 岡田利規さんがいま現在、 webちくまで連載中している小説、 『フリータイム』について書こう と思っていました。 (詳細はhttp://www.chikumashobo.co.jp/new_chikuma/をご覧下さい) フィリップ・トゥーサンというフランスの小説家の…

いつかソウルトレインに乗る日までにはそちらへ伺います。

1限必修3コマ確定です。 悲しくなったので、週休4日になるように講義を組むつもりです。 1日平均3.7コマという計画性のなさ。テストどうしよう。 おそらく休日のうち3日は生活費調達で潰えます。 さて。以下ちょっと、初見の方には意味の分からない…

たまにはこういう、ガチで日記っぽいのも

1.荻世いをらを「平成の国木田独歩」だなんて言っちゃうのは、 「私は『武蔵野』しか読んでおりませんけど何か? 『Beaf & Potato』って、jim jarmushの新作か何か?」 っていうアクロバットな告白なんでしょうか。。。 (『さようなら風景よ、サヨナラ』…

きょうのできごと

タイトルは柴崎友香さんの小説から。 柴崎友香さんは風景描写が丁寧で親切な小説家さんです。 読みながら頭のなかで想像するとすごくリアルで楽しくて、 登場人物が数人でお喋りする場面を書かせたら、 そんじょそこらの映画なんかより鮮明な光景が造れる、…

日記の書き方がぜんぜん分からなくてさ「2」

さて、列挙の理由をば。 といっても素朴なもので、 僕のブログとかより、いま挙げた方々の書いてることのほうが、 (今はまだ)ずっと面白いからです(他意はないです。) 百年ちょっと前とかだったら、 「露西亜にドストヱフスキーっていうすげぇ小説家がい…

日記の書き方がぜんぜん分からなくてさ

僕は文芸サークルにいることもあって小説を書いてるんですが、 をとこもすなる日記といふものをまだ一度もしたことがなくて、 今日、起きてからしばらく、参考になりそうなものを探していました。 休日なこともあって、なるべく早めに記事を貯めて、 とりあ…